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FOM出版35周年記念vol.3 お客様インタビュー スキル定着の鍵は、「徹底したアウトプット」にあり~キャリアスクールで愛される、実践的な教材づくりに迫る~

 1989年に「FOMマイゼミ出版」として始まったFOM出版は2024年に35周年を迎え、「緑本」との通称で知られる「よくわかるシリーズ」などのヒット作を刊行し続けています。そんなFOM出版の35周年を記念する連載シリーズ。第1弾は出版事業の歴史と編集方針、そして「お客様に支持され続ける理由」に迫りました。第2弾は「やさしく、わかりやすく、つたえる」というコンセプトを大切に貫き、日々奮闘しているFOM出版の書籍ライターによる座談会の模様をお届け。

 連載シリーズ第3弾では、FOM出版の書籍を教材としてご利用いただいているお客様へのインタビューをお送りします。

 「パソコンスクール アビバ」や「資格スクール 大栄」、「語学スクール ロゼッタストーン・ラーニングセンター」を運営する総合キャリアスクール大手の株式会社リンクアカデミーは、以前はスクールで使用する教材を自社で制作していましたが、FOM出版の書籍を導入し、現在まで継続して利用しています。

 FOM出版が作る資格試験対策テキストのどこに、長年使い続ける価値と意義を感じてくださっているのでしょうか?同社IT/Dx事業推進部長の藤本様、同部IT/Dxオペレーションユニットリーダーの加藤様にお聞きしました。


リンクアカデミーが運営する「アビバ銀座校」の校舎内。受講者が学習に集中するための環境が整っている。
リンクアカデミーでは、受講者一人ひとりが「目指す姿」を設定し、
そこにキャリアナビゲーターが寄り添っていくことを大事にしており、
受付や小部屋が個別カウンセリングに使われている。

スキルの学習だけでなく「定着」につながる教材が必要だった

――教室で使用する教材に、FOM出版のものを導入されたと伺っています。使用教材を変更した背景をお聞かせください。

藤本様:FOM出版の書籍を初めて採用したのは2003年頃でした。自社制作の教材から外部制作の教材に変更しようと考えた直接のきっかけは、各種アプリケーションにおいて次々と行われるバージョンアップに、教材の内容を素早く順応させていきたいと感じたことです。また受講者様のために「より実践的で、よりわかりやすい教材を使いたい」という想いもありました。


藤本 孝治 様:
IT/Dx事業推進部 部長としてスクール向けや企業向けの研修、IT/DXおよびPCスキル講座の開発マネジメント、
教材の開発および選定などを総合的に担当している。

――さまざまな出版社から類似する書籍も多数刊行されているなか、FOM出版の書籍を教材として採用した一番のポイントはどこにあったのでしょうか?

藤本様:多岐にわたる学習すべき要素が体系的に整理されているだけでなく、特に初心者向けの説明と解説がきわめて丁寧であると感じました。学び始めたばかりの方であっても授業を受ければ、分かった「つもり」になりやすい傾向がある。しかし、いざ自分で操作してみると、手が止まってしまうことも多いものです。

 そのため当社は「アウトプット」、受講者様がご自身で手を動かし、トライ&エラーを繰り返しながらスキルを定着させていくことを大切にしています。FOM出版の書籍は、受講者様が学んだ内容をアウトプットする際の手順や解説が非常にわかりやすく、学習の定着にきわめて効果的であると判断したのが、選定の決め手です。

加藤様:当社では特にMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)の試験対策講座において、FOM出版の書籍を多数使用しています。基本的な学習内容も充実していますが、何と言っても受講者様からの評価が高いのが「模擬試験プログラム」です。

 受講者様は模擬試験プログラムに取り組むことで、自身の弱点と現在地を把握し、「自分は次に何を克服する必要があるのか?合格するまでにどのぐらいの時間がかかるのか?」といった部分を可視化できます。そこも、FOM出版の書籍が受講者様から支持され続けている理由だと考えています。


加藤 裕規 様:
IT/Dx事業推進部にて各種講座や講師のマネジメントを担当するとともに、
講座開発リーダーとして受講生が自らの目標を達成できるよう、さまざまなサポートを行っている。

学習と指導の「勘所」を押さえた、初心者を迷わせない教材

――受講者様から高く評価されているというFOM出版の書籍ですが、講師の方々からの評価はいかがでしょうか?

藤本様:当社の講師陣からは「とても指導しやすい」という声が挙がっています。内容が体系的に整理されており、教えたいことがすべて盛り込まれているため、「カリキュラムが組み立てやすい」と好評です。また操作手順が非常に詳細に書かれているため、初心者の方がどこでつまずいているのかが把握しやすいとの声もあります。新技術の獲得やスキルの標準化として、講師のトレーニングにもよく活用しています。

加藤様:加えて申し上げるなら、FOM出版の書籍を開発されている方々は「初心者がつまずきやすいポイント」を本当によくわかってらっしゃると感じています。どんな分野でも「ビギナーはたいていここでつまずく」というポイントがあるものですが、FOM出版の書籍では、そういったポイントに「学習者が迷わずに済む仕掛け」が施されています。

 仕掛けとは、例えば丁寧な補足説明だったり、手順を省略せず詳細に追ったスクリーンショットなどです。そういったわかりやすさと伝わりやすさを発見するたびに、富士通ラーニングメディア(以下FLM)さんは学習と指導に関する「勘所」をよくわかってらっしゃると感じます。

オリジナル教材制作も、注文通りではなく「より効果的な見せ方」を提案

――リンクアカデミー様が自社制作されていたクリエイティブ系(Adobe PhotoshopやIllustratorなど)に関する教材をFLMがリライトしたと伺っています。FLMに、それら教材のリライトを依頼した理由は何だったのでしょうか?

藤本様:最初にご依頼したのはずいぶん昔のことですが、それ以来、ソフトのバージョンアップが行われる際に、テキストの改版作業や操作説明の動画制作についてご相談をしています。

 以前当社で内製していたクリエイティブ系の教材は、「インプット」の面では補えていたのですが、得た知識をアウトプットできるようになるための教材としては、若干の課題もありました。しかしFLMさんにお願いすれば、「インプットとアウトプットが同時に行える効果的なテキスト」にリライトしていただけるのではないかと考えたのです。その際には、併せて教材動画の制作も依頼いたしました。

――Adobe PhotoshopやIllustratorなどは、FOM出版が書籍を出していない分野ですが、仕上がりにはご満足いただけましたか?

藤本様:大いに満足できる仕上がりでした。そのため、以降もバージョンアップのたびに改版作業をお願いしています。先ほど加藤からも申し上げた「FLMさんは学習と指導の勘所をわかってらっしゃる」というのが大前提となりますが、それに加えて「初心者を絶対につまずかせない」というリンクアカデミーの想いと、FOM出版の「やさしく、わかりやすく、つたえる」というブランドメッセージが噛み合い、良い教材が出来上がっていると思っています。

加藤様:そしてFLMさんは、単に当社からの注文通りにテキストをリライトするのではなく、「より効果的な見せ方やストーリー」などを真摯に提案してくださいます。昨年改版をお願いした際も、隔週で行っていた打ち合わせを通じてさまざまなご提案をいただき、結果として当社がもともと考えていた構成よりも良いテキストが出来上がりました。これは本当にお世辞ではなく、FLMさんにお願いして本当に良かったと思っています。

今後、DX関連シリーズの充実に期待

――最後に、株式会社リンクアカデミー様の今後の展望と、FLMに期待することがあれば、お聞かせください。

藤本様:企業においても個人においても今、「DX人材の育成」が大きなテーマになっており、データ分析や生成AI、RPA(Robotic Process Automation)などに関する高品質な教材への潜在的なニーズはかつてないほど高まっています。そのため当社でも、そういった分野の教材を用意しながら対応していきたいと考えています。

 FOM出版からも昨年9月に『Copilotではじめる生成AI入門』が刊行されましたが、これ1冊と言わず、Microsoft Office関連のシリーズと同じぐらい充実した「DX関連シリーズ」が出来上がることを、大いに期待しております。

加藤様:当社は教室という「場」も持っていますが、近年は自宅にいながら学べるオンライン学習が主体となってきており、その分野を強化しています。その際に、オンライン学習者に対してどういう教材が最適なのか、また提供していくべきなのか、しっかり考えていきたいと思っています。

 あくまでも「個別指導」が当社の強みですので、オンラインであっても通学と遜色ないサービスが提供できるよう、電子書籍や動画を含む教材の研究をしていきたいですし、そこに関してFLMさんの知見もぜひお借りしたいと願っております。

富士通ラーニングメディア担当者からのメッセージ

 リンクアカデミー様からは以前より、当社書籍についての率直なフィードバックを多数頂戴しており、商品開発の面でも大変お世話になっております。ご要望のあったDX関連書籍につきましても、意思疎通をはかりながら鋭意ご提供していきたいと思いますし、その分野においても、Microsoft Office関連書籍と同様の「選ばれる教材」になることを目指してまいります。
(カスタマーサクセス本部 マネージャー 岩﨑 真治)

 リンクアカデミー様からは常にさまざまなご提案を逆にいただいており、そこについても感謝申し上げたいと思います。今後はDX関連書籍を含めて当社の書籍をより広くご活用いただくことで、リンクアカデミー様の新たな講座企画のヒントになれるよう、引き続き情報交換を重ねながら伴走させていただきたいと思っております。
(カスタマーサクセス本部 小路 裕子)

※ 本記事の登場人物の所属、役職は取材当時(2025年2月)のものです。

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