導入事例のご紹介
スバルファイナンス株式会社 様
ポータルサイト上のコミュニケーションを通して、
「自分で考え、自分で行動できる」社会人を育てる。
「スバル」といえば、4WD車をメインに個性あるクルマづくりを展開する老舗。そのスバルのグループ企業として、昭和63年に設立されたスバルファイナンス株式会社は、平成12年に資本金を増資し、スバルグループのファイナンスを一貫して担当する戦略的なファイナンスカンパニーとして新発足した。マイカーリースをはじめ、企業向けのコーポレートファイナンス、保険のほか、スバルグループ内の集中経理センターとしても機能しており、CS(顧客満足)を第一義としたトータルファイナンシャルサービスを提供している。
設立 : 1988年7月 業種 : クレジット・リース業
http://www.subaru-finance.co.jp/
- ポータルサービスの活用により、内定期間の研修を本格化。入社後の業務に活かしてくれることを期待。
- コミュニケーション機能の新しい活用法を発見。ポータルサイトが、ビジネスに適した表現力を養う鍛錬の場に。
- 成果は「自分で考え自分で行動する」意識の芽生えと、人事担当業務の効率化。
- eラーニングの成果を明確にするために。今後は、効果測定のひとつとして資格研修を検討。
ポータルサービスの活用により、内定期間の研修を本格化。入社後の業務に活かしてくれることを期待。
同社が内定者に対しeラーニングによる研修を実施したのは2年前から。平成15年度の採用者8名、平成16年度は5名に対し、interledgeポータルサービスを利用しビジネスマナー講座と、PC操作研修(Excel・Word)を実施した。社員研修全般を担当する総務部の中沼氏に導入の理由を伺った。「それまでは、内定期間の研修というと、社会人マナーの通信研修をさせる程度で、パソコンの操作研修は入社後に実施していました。3年前、スバルファイナンスとしての新スタートをきっかけに、採用する人材像も焦点が絞り、マナー、法律、ITについて、入社前に基礎レベルを習得してもらいたいと考えるようになりました」。中沼氏によれば、同社が新人社員に求める要素は「自分で考え、自分で行動できる、自立した人間」。例えばマイカーローンの業務では、車の購入からローンの決定など業務のパターンはある程度決まっている。その決まった形にどう変化をつけ、空いた時間を活用して自己啓発し、業務の質を向上させられるか。ポータルサイトに提示したさまざまな教材や資料、メッセージを、自分の力で読み取り、考え、入社後の業務に活かしてくれることを期待している。
ポータルサービスは、単にeラーニングを実施するだけのものでなく、情報交換やQ&Aなど、内定者とのコミュニケーションを取りながら研修を進めることができるようになっている。コミュニケーションのための機能には『お知らせ』や『掲示板』、『リンク集』などがあるが、中沼氏にそれぞれの活用方法をご紹介いただいた。「情報提供ということでは、『お知らせ』にスバルファイナンスとはどういう会社か、今何が行われているか、新人社員に期待していることは何か、というような会社の近況を載せています。また、eラーニング講座の他に、社会人として、あるいは金融業界人として知っておいて欲しい情報を『リンク集』で紹介しています。コミュニケーションの場としては、『掲示板』で内定者の近況を確認したり、何をどう考えているのか話を聞いたりしています」。
コミュニケーション機能の新しい活用法を発見。ポータルサイトが、ビジネスに適した表現力を養う鍛錬の場に。
会社からの情報提供のほか、人事担当者としては、一人一人の内定者について詳しく知りたい、という思いもある。「内定者とは、採用試験や内定式などで対面のコミュニケーションは何度も取ります。その上で、ポータルサイトでコミュニケーションを深めると、対面するだけではわからなかったその人の資質や性格が見えてきます。例えば、おとなしいと思っていた人が、掲示板では積極的に発言し、しっかりした面を見せたり、逆に、対面では積極的な人がネットだと前面に出ず、書き込みでの表現力に乏しいことがわかったりします」。ポータルサイトを使いこなすうちに、ネット上のコミュニケーション機能の新たな活用方法を見つけたという。中沼氏は、表現力が弱いと感じた内定者に対しては、直接そのことを指摘こそしなかったが、返信する文章に気を配り、内定者が自然とビジネス上での表現に慣れ、ポータルサイトがその鍛錬の場となるように心がけたという。情報通信が格段に進歩した現在、相手に会わずに仕事をする機会も多い。中沼氏の指摘するとおり、ネット上での表現力は重要なビジネススキルといえる。
![]() 中沼氏からのメッセージが詰まった掲示板。 |
成果は「自分で考え自分で行動する」意識の芽生えと、人事担当業務の効率化。
初めて導入されたeラーニング。中沼氏はその効果をどのように考えているのだろうか。「こちら側が与えた情報の分だけ、彼らは考え理解してくれている手ごたえを感じます。情報を与えすぎないように、適度に提供することで、『自分で考え自分で行動する』という意識が芽生えているようです」。変わったのは入社後の新入社員の姿勢。毎年、必ず聞かされた「こんなはずじゃなかった」「こんな話は聞いていない」という発言がなくなった。ポータルサイトでの対話を通して、会社のことや同僚となる仲間のことを知り、「これから仲間になっていくんだ」という意識が芽生えた、と中沼氏は分析する。しかしその成果を導いたものは、中沼氏の気配りにあるのではないだろうか。自由な発言を促すために、ポータルサイトの掲示板への参加・閲覧は、中沼氏だけに限定。人事部長を始め、ほかの社員に対しては概要報告に留め、そのことを内定者にも伝えておいた。中沼氏と内定者だけにクローズされたサイトであるという安心感は内定者にのびのびとした発言機会を与えている。
学習についても同様の配慮がある。「eラーニングの進捗状況は毎週チェックしましたが、個人的に進捗について指摘したり、催促したりということはしませんでした。たとえば、掲示板への書き込みなら『Excelの教材については皆さん半分以上終わっているようですね。一部、遅れている人もいるようですが・・』と、名指しせずそれとなく伝えるだけで、サボッていた本人は『今のうちにやっておかないとマズイ!』と感じてくれたようです」。さらに、「あと、私自身もeラーニングの経験がなかったので、前から関心のあった初級シスアドの講座を受講しました」。そんな努力が、前述した中沼氏の心遣いに表れている。
![]() 講座別・学習者別に進捗状況が一目でわかる。 |
もう一つの成果として中沼氏が挙げたのは、配属までの入社後研修期間の短縮。「それまでは、入社後研修として4月いっぱいまでかかっていたものが、1週間ほど短縮され、ゴールデンウィーク前に各部門に配属されるようになりました。研修を早々に終えて、すぐに翌年の採用業務に取り掛かれたので、人事担当者として大変助かりました」。年々早まっているといわれる採用業務は、人事担当者として最も重要な業務である。入社後研修と重なるこの時期の業務の効率化は、ポータルサイト採用によって得られた、もうひとつの大きな効果であろう。
eラーニングの成果を明確にするために。今後は、効果測定のひとつとして資格研修を検討。
このように色々な成果は感じてはいるものの、客観的にその効果をどのようにして計り、どう目に見えるようにすればよいかが難しい、と中沼氏は指摘する。「効果測定は非常に難しい問題です。その一つの策として、来年度の内定者研修では、IT系の資格を何かしらひとつ取ってもらおうかなと考えています」。具体的な資格として、「Microsoft Office Specialist」や「初級シスアド」を挙げた。「資格を取るだけで、即、業務に結びつくとは思いませんが、それでも、必要な基礎知識やスキルが身につきます。ポータルサイトのコミュニケーション機能を利用して、資格を取る意味や、どういうことを勉強して欲しいかということを伝えていきたいと思います」。納得できる目的や目標を与えられたときこそ、人は大きく成長する。ポータルサイトで中沼氏に励まされた新入社員が、活躍する日もそう遠くないだろう。



